■ノーウッド型手術/左心低形成症候群について その4
■こども病院に移った当日には、小児循環器の医師から。翌日には心臓血管外科の医師から左心低形成症候群についての説明と今後の手術のお話しをいただきました。

■素人考えでは、低く形成された左心室を大きくし、閉じている2つの弁に人工弁等を用いるなどして、通常の心臓として機能するような心臓をつくるための手術を行っていくものと考えていました。無いものはつくっていくのか?という考えです。

■しかし、そこで医師から受けた手術計画・手術内容は、ステップ1のノーウッド型手術、ステップ2のグレン手術、ステップ3のフォンタン手術と行っていくことが最良とされている、というもので、私たちの想像では当然及ばない領域のものでした。

■生後間のない1,2週間で行わなければならないノーウッド型手術そのものと、術後の管理がもっとも大変ということから、成功率は高いものではなく、その状況下でこども病院では成功率が比較的高いと話をうかがい、転院させていただきました。

■ノーウッド型手術とは、いつ閉じてもおかしくない動脈管を取り除くための手術、というように認識しました。しかし、ただ動脈管を取り除くだけでは湖白は生きられません。なので、心臓から出て行く肺動脈を大動脈として使って体へと血液を送るように、切って、縫ってして大動脈弓をつくりあげてしまうものです。

■さらに、このままの状態では肺に血がいかないので、右心室から肺動脈へ人工血管を通し、右心室から肺への血流と体への血流を分岐させるようにします。

■これだけの大手術でも、手術を行うことで治るということではないため、医師はこの手術を“姑息的手術”と表現しました。ノーウッド手術後も血流のバランスが不安定なことに変わりはないということです。
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*上記はあくまで湖白の父である私が理解した内容であり、実際と異なる場合もありますのでその場合ご了承ください。
*画像の原画は「A New Way to Reshape the Heart」より抜粋させていただいたものに修正および説明を加えたものです。