=湖白はコハク=
名   前 湖白(こはく)
性   別 女の子
生年月日 2003年9月22日
病   名 左心低形成症候群((先天性心疾患)
湖白出生の不思議(こぎつけですが…) * はそれぞれリンク先が開く場所を示しています
    −生前の話し−
湖白が教えてくれたもの
■妊娠中産婦人科で妻(浩未)の受けたガン検査での結果が「疑いあり」と診断され、医大へ行き再検査ということになりました。もともと湖白の命が宿ったのも奇跡といわれたほど、大きなポリープが妻の子宮の入り口を塞いでいました。真白の兄妹をつくってやりたいと考えてからなかなか妊娠しできなかったのはこのポリープが原因だったようです。しかし、そのままポリープに気づかなかったらどのようになっていたのでしょうか?もしかしたら真白は一人っ子になっていたかもしれません。今となっては真白のお兄ちゃん振りを見ることができなかったのも事実。湖白は多くのことを私たち家族の絆を強めるために生まれてきたに違いありません。そのポリープが大きかったことがガン検査に引っかかったという見解になり、妊娠中にポリープ切除手術を行いました。そのときには皆、赤ちゃんがポリープを教えてくれたんだと感心していました。

名前の由来
■「コハク」という名前は湖白が教えてくれたものです。湖白(こはく)と真白(ましろ)の名前のことですが、真白の名前については妻の妊娠4ヶ月の頃、性別も分かっていなかったのですが、「ましろ」という音が好きで「真白」という漢字をあてて、真っ白のキャンパスを自分色に染めて欲しいという願いから名付けました。
■湖白の時は、妻が妊娠4ヶ月頃に夢を見ました。その手術後に妻が見た夢をはじめて話してくれました。住まいのある川越の家の居間で生後6ヶ月ぐらいの女の子の赤ちゃんに向かって「こはく」と呼びかけている自分を背後から見ていたそうです。その時の夢から音をとって「湖白」という漢字をあてました。しかし、湖白の病気が分かったとき、妻の見た夢が、私たち家族にとって「絶対に元気な湖白を連れて川越に帰ることができる」と、何よりの自信となりました。私たち夫婦が湖白の生への選択肢を迫られたときに迷わず、生きることを選べたのもあの夢が湖白が私たちに見せたものに違いないと信じたかったからです。湖白の名前は湖白が生きるためにこの名前でなければならなかったものと考えています。

    −生後の話し−
コハクチョウ
■湖白がこども病院のICUに入院してすぐ、「白鳥湖に白鳥が飛来した」とテレビのニュースで知りました。その時にはじめて豊科町に白鳥が飛来することを知りました。埼玉からじいちゃんばあちゃんが来てくれたときに、真白を連れて飛来地である犀川へ行ってみつと、白鳥がたくさんいた。野生の白鳥を見るのは私も初めてで白鳥の多さにびっくり。天気が良かったこともあり、大勢の人達が白鳥を見に来ていた。白鳥の種類が書いてある看板には「コハクチョウ」と書かれていました。豊科町にコハクチョウが飛来してくると同時期に湖白がこども病院に来たことが偶然当てはまり、不思議な感じがしていました。
毎日新聞 <長野版> 2004年4月15日 木曜日 より抜粋
コハクチョウの幼鳥2羽、北へ帰らぬまま 地元の人は心配−−犀川ダム湖 /長野
 ◇はぐれてしまった?地元の人たちは心配
 桜や桃の花が咲き、春本番を迎えた豊科町の犀川ダム湖で、越冬をした“冬の使者″コハクチョウの幼鳥2羽が北へ帰らないまま居残り、地元の人を心配させている。【神崎修一】
 ボランティアで世話をしている「アルプス白鳥の会」(原とみ子代表)によると13日午前7時ごろ、最後までとどまっていた34羽のコハクチョウの群れが一斉に北へ向けて飛び立ったが、5分もたたないうちに幼鳥2羽がダム湖に舞い戻ってきた。2羽にけがはなく餌も元気に食べており、なぜ戻ってきたかは不明。
 今年初めて同湖に飛来したカナダヅル1羽も14日現在、居残ったままで、幼鳥2羽と上空を飛び回る姿が見られる。コハクチョウの滞在期間は00〜01年の171日が最長だったが、今季は14日で174日となり、記録を更新している。
 湖畔では「可哀そうだでね。はぐれちゃって」と話し、心配そうに眺める人の姿も。原代表は「けがをしているわけではないので保護するわけにもいかない。心配ですが、今は見守るしかない」と話している。
■2004年5月1日(土)に湖白は自宅のある埼玉県川越市に戻りました。不思議なことにコハクチョウが例年よりも長く犀川にいたようで、4月15日の毎日新聞<長野版>をみると、今年はその時点で滞在期間の記録を更新しているそうです。最終的にどうなったのか分かりませんが、きっと湖白が飛び立つのを待っていてくれたのかもしれません。ものすごいこじつけですが、勝手にそう考えています。

四つ葉のクローバー
湖白の生まれ持った左心低形成症候群という先天性心疾患の赤ちゃんが生まれる確率は10万分の1だそうですが、実は幸福の象徴「四つ葉のクローバー」も10万分の1の確率でできるそうです。長野県豊科町にいる間、湖白を抱っこして出掛けた浩未が連日、四つ葉のクローバーを持ち帰ったのが不思議でしたが、そういうことでしたか。納得しました。これも、勝手に湖白と四つ葉のクローバーをこじつけてしまいましたが、それでも、良いことは良いと考えています。我が家にとって湖白が幸福の象徴であることに間違いありません。
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